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第02話 メイドさんは見た? STAR DRIVER 輝きのタクト TidbiT

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STAR DRIVER 輝きのタクト 二次創作

 以下の作品は、「STAR DRIVER 輝きのタクト」の二次創作作品です。公式作品とは一切関係ございませんので、その点をご承知置きの上、お読みいただければ幸いです。

STAR DRIVER 輝きのタクト TidbiT 第02話 メイドさんは見た?



 シンドウ家に仕えるメイド、ヤマスガタ・ジャガーとスガタメ・タイガーの朝は、日の出よりも前に始まる。起きて手早く身支度を整えた後に彼女たちが行うのは、シンドウ家の当主であるスガタのための朝食の準備だ。
 朝食の準備だけならそれほど早く起きる必要はないだろう。そう考える者もいるかもしれない。しかし、シンドウ家の当主に饗する食事は、その格にふさわしいものであるべきだ。その信念が彼女たちに、食材の調達から始まる朝食の準備をさせるのである。

 そうはいってもジャガーもタイガーも高校生。朝の時間が金よりも貴重なのはスガタと変わりない。そこで二人は、手分けをして食材の調達を行う。そのうちジャガーが向かうのは、シンドウ家の所有する酪農場だ。

「おじさ~ん。今日もお願いしま~す」
 朝もやのたちこめる中、ジャガーは牛の鳴き声がひびく牛舎にいた。声をかけるのは、シンドウ家で牛の世話をして40年という、ヤマモト・カンスケだ。
「おお、ジャガーちゃん、来たか!毎日ごくろうさん。いつものやつはもう準備してあるよ!」
 牛の世話をする手を休めてカンスケが持って来たのは、バスケットに詰められた搾りたてのミルクと、獲りたて卵だった。どちらもまだ微かに温い。
「うわー、まだあったかい。今日も美味しそうですね。おじさん、いつもありがとうございます!」
「なーに、スガタ坊ちゃんのためだ、何でもない。坊ちゃんに美味しい朝ご飯を食べさせてやっておくれよ!」
「はい、もちろんです。お任せ下さい!」

 こうして新鮮なミルクと卵を手に入れたジャガーは、急いで屋敷に戻った。
 このミルクはそのまま飲むのも、もちろん美味しい。だがそれにもまして美味しいのは、このミルクから作るできたてのバターだ。焼きたてのパンに、出来たてのバター。あまりにもシンプルではあるが、これに勝る贅沢な朝食はないと言って良いだろう。

 バター作りの手順は意外に単純だ。ミルクを密閉容器に入れ、ミルクを容器面に打ちつけるように10分ほど振る。ただそれだけで出来上がる。しかし、200mlのミルクからできるバターはわずかにスプーン一杯ほど。それなのに、振り続けるのは意外に疲れるのだ。これをスガタや客人のタクトが食べる分だけ作ろうとすると、うら若き乙女には、かなりの重労働となる。

「う~ん!あぁ~!いやぁ~!」
 寝ているスガタたちを起こさない様に気をつけつつ、なにやらあえぎ声めいた声をだしながら、長い髪をふりみだし額に汗をにじませつつ瓶を振る少女は、相当に艶めいてみえる。
 そして何とかバターを作り上げたジャガーが次に取りかかるのは、カッテージチーズ作りだ。これは毎日作るわけではないが、今日はサラダと合わせて提供したい。新鮮なミルクを沸騰寸前まで温め、レモン汁を絞りいれることで、バターに比べれば簡単にチーズが出来上がった。


 そんな風にジャガーが奮闘している頃、タイガーはというと、家庭菜園で野菜の収穫をしていた。新鮮で瑞々しい野菜を、サラダとして食卓に提供するためだ。

「今日も元気に育っていますね。どれも美味しそうになっています」
 そういうタイガーの前に広がっている畑には、トマト、きゅうり、なすなどの家庭菜園の定番から、とうもろこし、青パパイヤなど、季節に合わせた無農薬野菜が栽培されている。この菜園は、定期的に契約農家の人が手入れをしてくれるので、さほど管理に手間がかからないのだ。

 採りたての野菜は最高に美味しい。加えて早朝に収穫した野菜は甘みも抜群で、これから一日を生きようとする生気に満ちあふれている。これを食べれば、眠っていた体が一気に目覚めることは間違いない。そんな想いで野菜を手早く収穫し、テーブルに供す寸前に調理するのが最高なのだ。

 ここまで手間のかかる準備をしてしまえば、あとは契約するパン屋から焼きたてのパンが届くのを待ち、スガタたちがテーブルに着く直前にオムレツを焼きあげれば、朝食の完成となる。


 そして次に二人が取りかかるのが、スガタの朝の支度だ。

「スガタ様、お時間です。お目覚めください」
 ジャガーとタイガーは、スガタの寝床の脇に平伏した姿で控え、声をかける。スガタの寝相はかなり良い方なので、その布団に一切の乱れはない。そんな布団がもそり動いたかと思うと、スガタが目を覚まし起きあがる。
「おはよう、ジャガー、タイガー。今朝もごくろうさま」
「おはようございます。スガタ様」
「おはようございます。お着替えをお手伝いさせていただきます」

 そう答えると、ジャガーとタイガーは、立ちあがったスガタの側ににじり寄る。そして、タイガーは膝立ちになってスガタの浴衣の帯をほどき、ジャガーは立ちあがって、スガタのはだけた浴衣を脱がせにかかる。
 引き締まったスガタの肌は、寝起きにもかかわらず、瑞々しい若さに満ちている。タイガーはスガタが冷えない様、急いで入浴用の着替えを着せると、朝のシャワーへとスガタを導いて行く。残されたジャガーは手早く布団をたたむと、客であるタクトを起こすために、スガタの寝室を後にした。


「…おはようございます」
 タクトが眠る客間の前で、ジャガーが声をひそめていう。先ほどまでの忠実な侍女の様相からは一変して、まるで寝起きドッキリのレポーターのノリだ。だが、誰が見ているわけでもない。

 ジャガーはそっと客間のドアを開けると、ゆっくりと中に入る。その視線の先には、ベッドでぐっすりと眠るタクトの姿があった。
 暑かったのであろうか、布団を蹴り飛ばしたゆえに露わになっているその姿は、なかなかにセクシーだ。
「キター!」
 ジャガーは小声でそう叫んだかと思うと、身もだえしながらタクトの寝姿を凝視する。
「う~ん」
 ジャガーの叫び声に反応したのだろうか、タクトがわずかに眉をひそめ、寝返りをうつ。その拍子に、タクトのシャツがはだけて、その鍛えられた腹筋が空気にさらされる。

 その瞬間、ジャガーはすかさず持っていたデジタルカメラを取り出したかと思うと、まるで戦場カメラマンの様な素早さで、タクトにレンズを向けた。そのカメラは、本格的な一眼レフの一品だ。そして一瞬でアングルを決めたかと思うと、連続でシャッターを切る。その後、また違うアングルから、タクトの寝姿をカメラに収めるのだった。

「…よし。これで部長への手みやげはOKっと」
 満足げにそう言うとジャガーはカメラを手早くしまい、タクトのベッドに近づいて行った。そしてそのままタクトに跨るようにベッドに乗り、タクトの耳元に顔を近付けていく。
「タ・ク・トさま~、朝ですよ、起きて下さい」
 その言葉の最後に、タクトの耳元にそっと息を吹き掛けてやる。
「ふ~っ」

 びくっ!タクトは突然その身体を震わせたかと思うと飛び上がり、枕元にジャンピング正座を決めた。
「ジャガーさん、朝から何するんですか!びっくりして体に悪いですよ~」
 タクトが目の前のジャガーに抗議する様に言う。
「何度呼びかけてもタクト様がお目覚めにならないからです。いやならキチンと起きて下さいね」
 ご存知のように、何度も呼びかけたなどという事実は存在しない。
「本当ですか?ボクは結構寝ざめの良い方だと思うんだけどなあ」
 タクトが納得いかないというように頭をかく。

「わたしにあんなことをしたことはワコ様にはナイショにしておいてあげますから、早く着替えて食堂に来てくださいね」
「ワコに内緒にしてもらわなきゃいけないようなことは、なにもしてません!」
「はいはい、そうですね~」
 ジャガーはそうしてタクトをいなすと、あっさりと部屋から出て行ってしまった。
「…起こしてもらえるのはありがたいんだけど、ホント、心臓に悪いんだよな~」
 タクトはそうぼやくのだった。


「今日の朝食も完璧だな」
「本当にスガタの家のご飯は最高に美味しいよ。ずっとこんなご飯を食べて来たスガタがうらやましい」
 スガタとタクトが口々に称賛する。

「ありがとうございます」
 ご主人さまの称賛さえあれば、メイドさんの努力は全て報われるのである。


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==☆


 スガタとタクトに朝食をサービスし学園へと送り出した後は、自分たちも食事をとり、片づけをしてから学校へと向かう。学校へ行けば、建前上、ジャガーとタイガーは、スガタやタクトの先輩であり同級生となるわけだ。
 そうかといって、学園へ行ってからもジャガーとタイガーの仕事はなくならない。スガタの学園生活の妨げとなる物事を排除する、という仕事が待っているからだ。

「あ、スガタくんよ。いつ見てもステキね!」
 そう言って携帯電話のカメラを向けた女子生徒がいれば、メイドさんは近づいて行き、彼女たちに告げる。
「スガタ様に無断で写真を撮るのはご遠慮いただけますか?スガタ様の写真がご入り用でしたら、スガタ様のファンサイトで手に入ります」

「スガタくんがランチをしているわ。ご一緒出来ないかしら」
 そう言う女子生徒を見かければ、また近づいて行ってけん制をする。
「スガタ様はワコ様とお食事中です。またの機会にしていただけますか?」

「スガタのヤツ、ちょっと格好良いからって、最近、調子に乗っているんじゃないか?この際、やっちまうか?」
 そう言う男子生徒たちがいれば、人気のないところに引きずり込んで、自らの軽率な発言を悔い改めさせる。

 そんなジャガーやタイガーの影ながらの努力により、スガタの平穏な学園生活は保たれているのである。


 だが、そんなジャガーやタイガーでも、黙って従わざるを得ない人物が、南十字学園には一人いる。演劇部・夜間飛行の部長、エンドウ・サリナだ。
 スガタやワコが絶大な信頼を寄せるサリナ部長には、メイドさんたちも従わざるを得ない。そう、仮にそれが、少しくらい彼女たちの職分を犯す内容であろうとも。

 人気のない学園の屋上。今日は演劇部の活動がない日のため、本来であればすぐに帰るはずのジャガーの姿がそこにはあった。もうひとり、屋上にいるのはサリナ部長だ。肩には副部長を乗せている。

「部長、こちらをお納めください」
 そう言ってジャガーがサリナに差し出したのは、SDカードだ。サリナはそれを受け取ると、ポータブル端末に差し込み、データのチェックを始めた。

「どれどれ…ふん、ふん、なかなか良く撮れているみたいね。特に、タクトくんの寝起き姿はレアね。グッジョブよ!…ところで、スガタくんの寝起き姿はないみたいだけれど?」
 データをチェックし終えたサリナが、ジャガーに問う。
「さすがに主人の寝起きをさらすわけにはまいりませんし…。代わりにタクト様の画像でしたらいくらでも提供しますので、なんとか手を打っていただけませんか?」

「まあ、いいわ。サイトに掲載した写真の売り上げも順調だしね。この調子でいくと、次の公演にはかなり良いセットが組めそうだわ」
 サリナはそう言うと、クックッ!と悪い顔をして笑う。それに合わせてジャガーも黒い笑みを浮かべた。
「タクト様がシンドウ家にいらっしゃって下さって、本当に助かりました」
「タクトくんにはバレないように上手くやってね。死して屍拾う者なし、よ。あと、ワコにもばれないようにした方が良いと思うよ。なんか怒りそうな気がするから」
「心得ております、サリナ部長」
 屋上には、人目をはばかる様な笑い声が響いていた。


 ジャガーより一足先に屋敷へと戻ってきたタイガーは、メイド服に着替えると、屋敷の見回りを開始していた。中庭の陽だまりにある寝椅子には、ワコが寝転がっている。
「ワコ様、お昼寝ですか?」
「タイガー?うん。お日様が気持ち良いから」
 ワコは眩しそうにタイガーを見やり、そう言うと、日差しを避ける猫のように寝返りをうつ。
「また後で冷たいお飲物をお持ちしますね」
「うん。ありがとう」
 そんなワコを微笑ましそうに見やると、タイガーは次の場所へと歩いて行った。


「ただいま~」
 キッチンで夕食の準備を始めようとしていたタイガーに、ジャガーが声をかけた。
「おかえり~」
 仕事の手を止めて、タイガーがふりかえる。ジャガーはそんなタイガーに、手に持った荷物を示す。
「フェリー港から食材を受け取って来た。あと帰りに、ちょろっと森に行ってウサギも捕まえて来たよ。ジビエだね。ああ、疲れた~」
「おつかれさま、ジャガー。今日はワコ様もいらしているから、晩ご飯のおかずが増えるのはちょうどよかったわ」
「ワコ様、健啖家だからね~。じゃあ、わたしも着替えて手伝うよ」
 そう言ってキッチンを出て行こうとしたジャガーだったが、何かを思い出したのか立ち止まると、言った。

「そうだ、サリナ部長に例のブツを渡して来たよ」
「そう、どうだった?」
「もう、ばっちりだって。でも部長としては、スガタ様の寝起きも押さえて欲しいみたいだったけどね~」
 ジャガーがサリナの言葉をタイガーに伝える。

「さすがに、それはダメでしょ。まあ、タクト様ならギリギリOKだと思うけど」
「だよね~。家政婦は見た!じゃないんだから」
「ご主人さまの秘密を世間に明かしたりはできません」
「だってわたしたち、ご主人さまに忠実なメイドですもの」
 まるで決められたセリフを言うように、ジャガーとタイガーは声を合わせた。

<了>



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第03話 揺れる鼎につづく>

第01話 サブキャラだって恋をする

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